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タイトル少し長文ですが、興味深いお話
記事No4138
投稿日: 2018/04/17(Tue) 23:13
投稿者ようへい
藤原先生

奈良市在住の ようへい です。

私の中学時代からの翻訳家の友人の不定期に書いているコラムが興味深く、許可をもらったのでシェアさせてください。

日本という国は、合衆国が予測し得た以上の情報処理力で現代を突き進んできたけれど、
全人類間の双方向情報時代というターニングポイントを迎えて情報編集力が無ければ戦えない「今」の生き方を問われ、瞑想している根源が少し理解できたような気がしました。


以下コラム原文のまま

「74年前のCIA文書を読み解いて考える働き方改革と労働生産性向上」

75年ほど前に、戦争で苦戦を強いられた敵国があると仮定します。その国が、強敵として二度と立ち向かってこないようにするためにはどうすれば良いでしょうか。2008年からCIAのホームページで公開されている、74年前の「Simple Sabotage Field Manual」という、スパイを使って敵国の企業などの組織を弱体化させるためのマニュアルがあります。その一つのCIA文書を読むだけでも、答えが詰まっています。他の公開文書も参考にしながら、考えてみようと思います。

重要な意思決定のための会議における妨害
・重大な決定を素早く行う必要がある局面でも、細部の説明を徹底的に要求する。なにごとにおいても指揮命令系統を厳格に守ることを要求し、迅速な決断のための、小さな妥協やショートカットを決して許さない。
・時間をかけて熟慮と考察を行うためだということにして、あらゆることを委員会で決定しなければならないようにする。委員会の組織はできる限り大きくし、少なくとも5人以上で構成する。
・本当に重大な意思決定についてではなく、言葉づかい、あいさつ、時間厳守、決断力の重要性などの抽象的なテーマ、創業以来の精神などについて、時間をかけて徹底的に議論する。
・前回の会議で決定したことを、ふたたび議題として持ち出し、本当に妥当なのかどうかを、時間をかけて徹底的に議論する。
・迅速な意思決定が必要なときほど、スピーディにものごとを進めれば将来的に問題が発生すると警告し、周囲に理性的で賢明になるように求め、早急な判断を避けるようにうながす「道理をわきまえた大人」を演じる。繰り返し、何度も注意喚起を行う。

上司が部下の士気を下げることによる妨害
・議事録や決議文書はもちろんのこと、内部連絡の文書も含めて、あらゆる提出文書において、内容ではなく、細かい言葉尻にこだわる。何度も言葉尻を指摘することで、いつしか部下が、内容ではなく言葉尻を重要視するようになるように仕向ける。
・誤解を招きやすい指示をあえて出し、結果として生まれる不備を指摘し続ける。
・部下が新しいアイデアを出したときには、それが本当に権限の範囲内なのかどうか、上層部の決断を仰がなくてはならないのではないか、といった疑問点を指摘し続ける。
・社内文書の種類を可能な限り増やし、部下がペーパーワークに追われるようにする。
・作業の割り当てを行う際には、必ず重要性の低い仕事から先に割り当てる。重要な任務ほど、生産性の低い部下に割り当てる。
・承認のための手順をできる限り複雑化する。チェック体制の重要性を説いて、一人で承認できるような事案であっても、少なくとも三人の承認が必要であることにする。
・業務の内容そのものよりも、厳格な規則を守ることが重要であるという空気を浸透させる。規則はすべて厳格に適用する。
・重要な業務であるときほど、作業そのものではなく会議を優先させる。
・重要ではない仕事ほど完璧さを要求し、些細な点でも何度も修正させる。
・厳しい規則に従っているだけの生産性の低い部下を、褒め称えて昇進させる。生産性の高い部下は、規則や言葉尻を根拠として冷遇する。
・業務終了後はパーティー、休日にはゴルフやマラソンに部下を連れ出すことで、部下が心身をリフレッシュする隙を与えない。

一般社員としての妨害
・新人に業務のやり方について指導するときは、具体的でわかりやすい言葉で教えるのではなく、とにかく見て学ぶように言う。自分も新人だったときは見て学んだのだと付け加えておく。
・社員は大人なのだから、自分よりも経験や能力の劣っている社員や新人に、スキルや経験を伝えていく必要はないという空気を浸透させる。
・毎日、重要性の低い仕事から取りかかるようにし、重要な仕事は常に先送りする。

・上記のような常識や空気をいったん組織内に広めることに成功すれば、新人が上司になったときにも同じことをするようになるので、後は放っておいても弱体化が進行する。また、上記と同様のことを学校の義務教育課程においても応用すること。

以上のような内容が、74年前のCIA文書に書かれていることは紛れもない事実で、実際にアメリカが、日本を含めた他国内でそういった活動を行っていたことも事実です。そこまでは間違いないです。ただ、実際に現代の日本企業が、この文書のとおりになっているのかどうかは、個人の主観によって変わってくるのかもしれません。

第二次ポエニ戦争、カンナエの戦いで、カルタゴのハンニバルはローマ軍を完膚なきまでに叩きのめし、ローマ軍を大いに苦しめました。しかしながら、その後なんとかローマがカルタゴに勝利すると、ローマはハンニバルの祖国カルタゴのほとんどを焼き討ちして更地に戻し、塩をまきました。カルタゴがいつかふたたび国力を取り戻しては困るので、二度とローマにとっての脅威とならないように、弱体化を図ったのです。西洋文明は、少なくとも2200年以上の、敵国弱体化の伝統を持っています。

少なくとも、日本で言えば古墳時代よりも前、方丘墓というものが作られていた頃から、西洋にはそういう伝統があるのだと、知っておくことには意義があると思います。気の遠くなるほどの長い時間をかけて、雨風が少しずつ鉄筋コンクリートの建物を朽ちさせていくように、敵国を少しずつ弱体化させていくために手を尽くすというのは、ある意味では理にかなったことですし。たとえば、苦戦した敵国を、先進国中で労働生産性が最も低い国にしてしまおうと思えば、75年ほどかかってしまうかもしれませんから。

忘れてはいけないことは、この文書が「公開」されているということです。万が一、手の内を完全に見せている策略に、今でもかかったままだとすれば、もうそれはこちらの責任なのです。宝くじでは、売上額の半分も当選金には回されていないことが公開されていて、愚か者の税金と呼ばれているのに、それでも購入してしまうのは本人の責任であるのと同じことです。大事なことは、もしも目の前にこの文書に書かれているような組織があるとしたら、自分はその空気に従わないことです。その空気に従うことが大人になることだ、その常識を実践できる人が仕事ができる人なのだ、などと、心の底から信じてしまわないことです。

逆に考えると、この文書には、労働生産性を高めていくためのヒントが詰まっているとも言えます。急に変わっていくことは難しいと思いますが、こういったことを知識として知っているだけでも、部下や新人に理不尽な空気を引き継いでいくことを、少しは防げるかもしれません。極端な話、文書に書かれていることの「逆」をすべて実践するだけでも、かなり状況は改善するのではないでしょうか。目の前の相手に、できるだけ具体的でわかりやすい言葉で話すようにすることだけでも、きっと役に立つと思います。

Simple Sabotage Field Manual:https://www.cia.gov/…/2012…/CleanedUOSSSimpleSabotage_sm.pdf

タイトルRe: 少し長文ですが、興味深いお話
記事No4139
投稿日: 2018/04/18(Wed) 08:23
投稿者カズ
 非常に面白い指摘です。
 今の国会の有り様を見ても、この作戦が功を奏しているのが見て取れますよね(笑)。

タイトルRe^2: 少し長文ですが、興味深いお話
記事No4143
投稿日: 2018/04/19(Thu) 08:51
投稿者ようへい
>  非常に面白い指摘です。
>  今の国会の有り様を見ても、この作戦が功を奏しているのが見て取れますよね(笑)。

残念ですが、その通りです。涙
組織で回ってくる決済関係の書類には、判子を押す欄が7.8あります。笑