よのなかフォーラム
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タイトル 質問に答えます その2
投稿日: 2017/02/23(Thu) 08:47
投稿者カズ

11 どんな世界を実現したくて毎日過ごされてますか?
 
 私の仮想敵国は「正解主義」「前例主義」「事なかれ主義」ですが、これを一掃しようとはしていません。『10年後、君に仕事はあるのか?』に初めてはっきり描きましたが、日本文化に9割以上の比率で巣食うこの正解主義偏重でみんなが「叱られないように」仕事する風土を7割に減じて、もっと無謀でやんちゃなイマジネーションを3割に増やせれば、良いバランスの社会になると確信しています。だから、正解主義の情報処理力偏重教育を情報編集力重視の教育にシフトするために、学校を開き(地域学校共同本部はもう義務教育学校の3分の1にまで普及)、「よのなか科」のようなアクティブラーニングでブレストやディベートを多用する授業手法を普及させようとしているのです。その方が人生も楽しいと思いませんか?

12 レア化するための人生の選択軸は『好き』なのか?それとも野望?

 私の場合で言えば、1万時間はかけた「営業とプレゼン」の軸は、リクルートに入社してから放り込まれたからできた軸です。営業が好きだったわけではないし野望でもない。偶然の機会。「マネジメント」という軸も27歳から37歳までの10年間、1万時間やらされて身につけた技術だと思います。これも会社から期待されたから。ただ、早く課長になりたい、部長になりたいとは人並みに思っていたから、半分は野望かな(微笑)? 3つ目の軸、公教育(ノンプロフィット組織)での革新は、自分が民間校長となって現場をやることはその2年前まで(45歳まで)意識してませんでした。学校が好きだったわけではないし、野望というのも違うなあ。機会が与えられたから、踏み込んだ。目の前に山が現れたから登った。でも、やってみたら、天職と感じられるほど、自分の持ち味が生きた。正直、そんな感じです。

13 何をもってして、100分の1の存在になったと判断すればいいのでしょうか?
 
 偏差値のような明確な尺度は存在しないし、英検やTOEFLのような資格試験もない。ただし、熱心に1万時間取り組めば、経理でも、営業でも、美容師でも、犬のトリマーでも、仕事をマスターし、それで一定程度稼げるようになると思います。技術が客がつくレベルになるということですね。営業だったら、今売っているもの以外にも売れるのか? 化粧品を売っていたなら、車はどうか? もし、売ることについて躊躇がないなら、それは外のマーケットでもバリューがある可能性があるということ。転職希望がなかったとしても、ヘッドハンターに相談して、自分の値段を確認してみたらどうでしょうか?

14 100分の1になれたかどうかの判断方法、次のステップに進むべきタイミングの判断方法を教えて下さい。

 ファーストステップは普通にやっていれば20代で1万時間の訓練は完了するはずですね。セカンドステップからはそれぞれです。一概には言えないが、まあ、30代はもう一つの分野で1万時間の訓練をして、30代中に三角形の底辺を固めるのがいいでしょう。これでライフラインが固まりますから、どこに転職しても、食っていけると思いますよ。サードステップはそれまでに蓄積した「情報編集力」の勝負です。友達のサプライズを狙うぐらいがいいんだけどね。それぞれのステージで、向き不向きもあって、試行錯誤の時間もあるだろうから、一概には何年とは言えないんです。ちなみに私の場合、「営業とプレゼン」×「リクルート流マネジメント」で1万人に一人のレアさを確保してから会社を辞めてインデペンデントになりましたが、その後の試行錯誤を経て、3つ目の軸をスタートするのに7年かかっています。

15 何故、学校教育に携わろうと考えたのですか。

 本を読んでください(笑)。教育評論家ではなく、政治家として法律や制度の改革でもなく、現場改革を通じて「教育を開く」仕事に参戦したのは、リクルートの徹底した現場主義で揉まれたからだと思います。
 また、多くの皆さんが「叱られたくない」ことを前例に仕事をしている日本の風土は、学校教育での徹底した「正解主義」が日本中に蔓延しているからだと考えてもいました。一説には、JRが時刻表通りに列車を運行することに象徴されるこの強固な文化は、江戸時代の「参覲交代」の手配に間違いがあったら切腹ものだったからというのが起源だとも言われています。だから、学校が開かれて、正解主義が現在の9割以上から7割程度に減じるだけで、もっと柔らかで、しなやかな日本流成熟社会が実現するのではないか、と。

16 今日の生徒の印象はどんな感じですか?

 はい、良い雰囲気だったと思います。朝にもかかわらず、表情が豊かですね。

17  希少性を目指すと給与が上がる以外に何が起こる?人生楽しくなる?

 ネットワーク社会では、希少性の高い人・物・情報にアクセスが集中します。アクセスされた方が良いと考えるか、放っておいてほしいかは個人の好みかもしれません。ただ、会いたい人に営業しないと会えないか、先方から寄ってくるかは、この希少性の「引き寄せる力」によって決まります。

18  一つ目の軸足が揺らいだときは、行ったり来たりしますか?

 これは、試行錯誤があって良いと思います。例えば、20代で、こっちかな、あっちかなという迷いはあって良いし、最初に出会った上司がアホだったら、すぐに辞めるという選択肢もあるでしょう(微笑)。もっともリスクがないと思われている給与所得者(サラリーマンや公務員)にとって最大のリスクは「上司」なんです。また、バイトや派遣でいろんな組織で働いた経験を通して、自分の持ち味を発見していくのも一つの手でしょうから。

19  藤原さんのルーティンはなんですか?

 日常的に決まりごととしてやってることという意味ですね? 今は学校に7時半くらいには登校するために5時半には起きてメールの処理や原稿書きをし、シャワーしてからヨガをします。そして現在は92歳の介護度3の父と86歳の元気な母と奈良に暮らしているので(妻と息子・娘と犬たちは東京)、母の作る朝食を一緒に食べてから学校へ。校長室で暇な時はたいてい本を読んでます。昨年度は244冊読みました。昼は学校の食堂で生徒と一緒にランチ。女子テニス部の練習にも加わります。東京から客が来た時は、決まった野菜レストランで夕食か、車で若草山に連れて行って鹿と一緒に夕日を眺めます。もう20回くらいやったかなあ。茂木健一郎、平田オリザ、三枝成彰、辰巳琢郎、有森裕子、隈研吾の各氏などです。で、夜は「よのなかnet」に手を加えます。訪問数年間延べ20万人。150万PVに育ちました。3分の2がスマホからです。

20 何がきっかけでご自身のクレジットを意識するようになったのでしょうか?

 まず、リクルート事件の影響は無視できませんね。リクルートというブランドが剥がされて、それまで「リクルートの情報ネットワーク部長の藤原です」だったものが「藤原です。通信自由化の仕事をやってます。リクルートと」というように順番が逆転しましたから。否が応でも、個人のクレジットで仕事せざるをえなくなった。会社のブランドはクレジットを底上げしてくれますが、これは自分の実力じゃないということを思い知った良い機会だったのです。次には、海外に出たことですね。家族で移住したことで、自分自身を外国人に向けて「再編集」せざるをえなかった。そういう意味では、危機がなければ、気づかないだろうなとは思います。


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