よのなかフォーラム
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タイトル 騎士団長殺し
投稿日: 2017/03/05(Sun) 15:49
投稿者カズ


 村上春樹さんの『騎士団長殺し(第一部、第2部)』を読み終わった。文句のないベストセラーだと思う。しかし、朝日新聞の本日の書評も、非常にビミョーな表現だったように、私も、あえて一言述べるタブーを冒してみよう。断っておくが、書評ではない(私ごときに村上作品を書評するだけの教養があるとは思えないから)。

 今回の作品は、絵画を題材にしているのだが(主人公が画家)、物語としては、コンクールのピアニストを題材にした恩田陸『蜜蜂と遠雷』の方がはるかに面白い。

 村上春樹作品特有の特徴は、いつもの通り、ある。
 「まるで・・・のような」という比喩表現の巧妙さ。たとえば、「駅を通過していく無人の長い電車を目にしているときのように」・・・のように。また、クラシックやオペラの音楽にも(誰々が指揮したウィーンフィルの「薔薇の騎士」というように)満ちている。

 主人公をめぐる枠役の、朴訥で、やや変わった語りくち(喋り方)。
 ダイアローグ(対話)部分で、相手が語ったことをそのまま繰り返す話法の多様。これが、村上ワールドの特有の雰囲気を醸し出している。

 そして、超常現象。今回の場合には「イデア」や「メタファー」が形状化した道化役が登場。観念が姿を持ってこの世に現れ、世界に影響を及ぼしている。

 主人公が通過儀礼的な事件を経て「信じること」に気づく=成長する物語でもあるのだが、1000ページは長いのではないかと、ついつい思ってしまう。
 いかがなものだろうか?


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