よのなかフォーラム
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タイトル ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌
投稿日: 2018/06/07(Thu) 23:41
投稿者USA

『ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌』(文藝春秋)神山典士

読みながら僕には佐村河内氏と日大の内田氏が同じに思えて仕方なかった。
自分の利得のためには他者を利用することなど何とも思わない、それが子供や生徒であっても。興味の対象はすべて自分に向いており、他人がどうなろうが関係ない。
幸いにも僕にはそのような「悪」の部分が備わっていないので、どうして両者のような行動がとれるのかさっぱり理解できない。因果応報で他者に振り撒いた災いはいずれ己れに降りかかるいい例だ。
生まれもったものが悪に走らせるのか、環境がこのようなモンスターを育てるのか、あるいはその両方か。興味は尽きない。

と、ここまでで書評を終えようかとも思ったが怒りを吐き出したところでもう少し思いを巡らせてみたい。
この本を読んだあと「ソナチネ」、「交響曲HIROSHIMA」を聴いてみた。音楽の素人である僕が聴いてもとても素晴らしい曲である。新垣氏が幸か不幸か佐村河内氏と出会ったがゆえにこれらの曲は世に出ることとなった。
もし仮に佐村河内氏の行動が「才能ある、まだ日の目をみない人を世に送り出したい」といった志から出発していればもっと違った形で同氏は脚光浴びたことだろう。これだけセルフプロデュースができる人なのだから。
やはり志が不純であれば最終的には凋落の一途を辿る、ということだろうか。
行動を起こし何か事を成そうと思えば「志」といった根っこの部分をどこまでもピュアに研ぎ澄ませていかないと、根が腐りいつかは自分が腐敗していくものだと思う。
いろいろと考えさせられる本であった。

『本を読む人だけが手にするもの』(日本実業出版社 藤原和博)の推薦本50冊のうち27冊目の書評


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